タイムマネジメント必須!精神保健福祉士の通信課程

国家試験対策

精神保健福祉士養成の通信課程を経て、2018年に国家試験に合格しました。

今回はメンタルヘルスや精神保健福祉士に関心がある方に向けて、専門学校の通信課程での体験を元にお話ししたいと思います。

通信課程というだけあり、想像以上に自宅学習に時間を要しました。

入学を検討されている方は、家庭学習やスキマ時間での学習時間を捻出できるかどうかが合格のカギになってくると思います。

詳細は2章以降でご紹介します。

先に、「精神保健福祉士」という資格を初めて耳にしたという方のためにごく簡単にご紹介します。

精神保健福祉士の業務とは

精神保健福祉士の業務は、おもに精神障害者の社会資源やサービスの利用に関する相談や社会復帰に関する相談に応じ、助言、指導、日常生活への適応のために必要な訓練その他の援助を行うことです。

特徴をまとめると・・・

  • 根拠法:『精神保健福祉法』
  • 国家資格
  • 名称独占
  • 根拠法に規定する受験資格が必要
  • 就労分野:行政、医療機関、司法領域、社会復帰施設、産業保健、教育など

名称独占というのは、国家試験に合格し、厚生労働省に登録完了しなければ、精神保健福祉士として名乗れないということです。

また、受験資格が必要というのは、独学で勉強していきなり受けられる資格ではなく、指定の大学や専門学校で必要科目を履修する必要があるということです。

実務経験があれば実習科目は免除される場合があります。

今日、メンタルヘルスの問題は広範囲にわたるため、精神保健福祉士の活躍が期待される場所も多岐にわたります。

タイムマネジメント必須

通信課程と一言で言っても、資格取得ルートは人によって異なります。

福祉系学部で必要科目を履修しているかどうか、実務経験があるかどうか、社会福祉士の有資格者かどうかなどによって変わります。

詳しくは試験の実施主体である社会福祉振興・試験センターのホームページで確認することができます。

私の場合は、社会福祉士を取得していたため短期養成施設等(6カ月以上)を経て受験資格が得られました。

学生時代に、社会福祉士と精神保健福祉士の両方を、卒業と同時にダブルで取得するという大変優秀な友人もいました。

当時の私は、残念ながらそこまでの情熱はなく・・・。

通信課程はレポート学習が中心で、夏季スクーリングが6日間ありました。

スクーリングは土・日に集中していました。

そのため、学生の中にはスーツケースを引いて遠方から泊まりで出席される方もいました。

私は仕事を退職後に入学しましたが、働きながら来ている学生も多かったです。

年齢層も幅広く、福祉系から来た方もいれば、全く違う分野で仕事をしていた方、福祉系ではない大学院をを卒業された方など経歴も様々でした。

私は公務員在職中に、取りそびれた精神保健福祉士が頭をよぎることはありましたが、やはり実習期間がネックと考えてしまい、行動に移すことはありませんでした。

人それぞれに働きながら、家の仕事をしながら、子育てをしながら、など事情があると思います。

しかし、通信課程は決して初めから無理なカリキュラムではないので、効率的なタイムマネジメントで合格を目指せると思います。

レポート学習中心

夏季スクーリング以外は、レポート学習が中心でした。

元々書くことは得意でも何でもありませんし、大学を卒業してから、レポートらしいレポートはほとんど書いていませんでした。

仕事の研修報告書もせいぜい年に数回です。

そのため私はレポート作成に難儀しました。

課題も、きちんとテキストを読み込まないと書けないような内容が出題されます。

1発目の課題は、ある精神疾患についての出題でした。

一通りテキストを読んだだけでは理解が不十分だったため、自分でノートにまとめて頭に入れてから原稿用紙に向かいました。

このように、レポート1本仕上げるだけでも基礎学習から始めるので時間を要しました。

基礎学習を含めて1週間に1本ペースを目標にしていたと思います。

実習210時間(2ヶ所14日間)

私は受験資格にカウントできる実務経験がなかったために、専門学校を通じて実習に行きました。

医療機関と施設とそれぞれ14日間ずつ行きました。

医療機関は精神科病院で、施設は就労継続支援B型事業所でした。

日程について、私は特に希望を出さなかったため、基本的には学校と実習先が決めた平日の連続した日程でした。

しかし、仕事などの都合で連続して休みを取れない方や、閑散期しか休みが取れない方もいて、学校側と相談をして何とか実習日程をたてていたようです。

スクーリングの醍醐味

専門学校のスクーリング内容に不満がある学生もいたようですが、私は全く感じませんでした。

むしろ「熱い先生が多いなあ~」といった印象でした。

一番良かったのは、先生方が試験合格の勉強法だけを学生たちに伝えようとしなかったことだと思います。

精神保健福祉士のあるべき姿や、精神障害者の人権、それが長らく守られなかった日本の歴史などを限られた時間の中で教えてくださいました。

現場で現役の先生方の、生の声まではテキストには書いていません。

テキストで学べないことこそスクーリングで最大限に学ぶチャンスだと思います。

最後は情熱

専門学校の短期養成通信課程には4月に入学し、12月に卒業しました。

試験が年明けの2月初旬だったため、最後は一人での勉強でした。

社会福祉士の有資格者は共通科目が免除されます。

それでも範囲は広く感じられ、いくら勉強しても、し足りないように思いました。

学習方法は以前ご紹介した通りですが、クリアできそうにもない分厚い参考書や問題集などは手を出さずに、過去問と模擬問題を中心に勉強しました。

自分がいつもつまずく箇所や、記憶があいまいなトピックは必ずあるはずです。

そこを重点的にノートにまとめるなどして復習しました。

勉強は孤独な作業ですが、情熱と目標があればこそ!

メンタルヘルスや精神保健福祉士に関心がある方のご参考になれば幸いです。

国家試験対策は模擬問題集と過去3年分の過去問で合格しました。

国家試験合格までの効率的な勉強法はこちらにまとめています。