初期費用はどれくらい?高齢者施設・老人ホームの種類別による違い

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筆者は精神保健福祉士の資格を取得後、精神科病院でPSWとして勤務していました。

そのとき、ご高齢の患者さまのご家族から、

「自宅退院は難しいため施設入所を検討したいが、知識も経験もないためどのように探していいか全くわからない」

というご質問を受けることがありました。

入院が必要なほどの症状は落ち着いたとはいえ、ご本人の症状やご家族の事情で自宅退院が難しい場合もあります。

PSWの仕事には、ご本人が地域で必要な支援を受けながら生活できる退院先を探す、退院支援業務も含まれます。

ご本人にとっては新しい生活の場所、ご家族にとっても大切なお身内の入所先です。

できる限りご本人やご家族のご希望に沿った場所への退院が望ましいと考えていました。

たしかに、今はいろいろな種類の高齢者向け入所施設があり、名前だけでは違いがわかりにくいものも・・・。

おもな高齢者施設の種類別の違いと、入居に必要な入居一時金に関する情報、相談員としてわかったことプラスαをまとめました。

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高齢者施設・老人ホームの種類と比較

初期費用は、入居一時金と月額の使用料になります。

月額の使用料は施設や利用するサービスによって金額に幅がありますが、おおよそ10万円台から30万円の間にはおさまるようです。

特別養護老人ホーム(略称:特養)

原則として65歳以上で要介護度が3以上の方が対象です。

社会福祉法人などが運営し、介護を必要とする方が入所される施設です。

入居一時金はなく、他の施設に比べると比較的安価なため希望者が多く、待機期間が半年から数年単位の長期になる場合あります。

「介護老人福祉施設」とも呼ばれます。

介護老人保健施設(略称:老健)

原則として65歳以上で要介護度が1以上の方が対象です。

医療法人や社会福祉法人などが運営し、在宅復帰を目指して医療サービスやリハビリテーションなどを提供する施設です。

入居一時金はなく、利用期間は原則3カ月間とされています。

老健の中には3カ月を超えて長期入所されている方がいらっしゃる施設も実際は存在しています。

介護付き有料老人ホーム

入居できる対象の方は施設により異なります。

入居一時金は0円~数千万円を超えるところまで。

おもに民間企業が運営していて、食事など日常生活に必要なサービスや介護サービスなどを提供する施設です。

住宅型有料老人ホーム

入居できる対象の方は施設により異なります。

入居一時金は0円~数千万円を超えるところまで。

おもに民間企業が運営していて、食事など日常生活に必要なサービスを提供します。

介護サービスが必要な場合は、介護保険を使ったケアプランに基づき利用することもできます。

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)

要介護認定を受けられた認知症の高齢者の方で、かつ施設の所在地にお住まいの方が対象です。

入居一時金は0円から100万円程度まで。

社会福祉法人やNPO法人などが運営しており、少人数での共同生活を通して認知症の進行を遅らせることを目的としています。

サービス付き高齢者向け住宅(略称:サ高住)

省略してサ高住(さこうじゅう)と呼ばれることがあります。

入居できる対象の方は施設により異なります。

入居一時金は原則定められていませんが、賃貸物件の敷金のような形で家賃の数か月分を支払うケースが多くあります。

おもに民間企業が運営していて、生活相談などのサービスを受けられます。自立または比較的要介護度が低い高齢者の方が入所される施設です。

入居一時金について

入居一時金について

住宅型や介護付きなどの有料老人ホームの入居一時金は、ご覧いただいたようにじつにピンキリです。

ご家族の希望で、高齢者施設専門の紹介業者さんに入居施設の候補をラインナップしてもらったことがありました。

間に入っていたのですが、入居一時金が数百万円する施設がポンポン出てきて正直ビックリしました。

しかし、全てそのような施設ばかりではありません。

先ほどご紹介したように、有料老人ホームでも入居一時金が不要のところもあります。

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生活保護受給者の方について

生活保護受給者の方は入居可能枠が施設によっては存在するようです。

施設探しの際は必ず受給中や申請予定であることを問合せ先や紹介業者さんに伝えるようにしてください。

現在入院中で退院後に生活保護の申請を検討されている方は、入所予定の施設所在地の役所の生活保護担当課にご相談されるのがいいようです。

特養を希望されるその前に

 特養を希望されるその前に

入居金なしで、多床室ではリーズナブルなところもあるため、「特養はどうなんでしょうか・・・?」と、なんとなく特養に関心がありそうなご家族の方は少なからずいらっしゃいました。

ですが、特養入所の条件は原則として要介護度が3以上の方となっています。

施設によっては寝たきりの方の割合が多く、大変静かな環境である場合も。

介護度が高い方は別として、比較的自立度が高く介護を必要としていない方は、特養でなくてももう少し活動度が高く、同じくらいの状態の方が周りにいる環境がご本人に合っていると私は考えています。

特養以外にも、リーズナブルで良質なサービスを提供されている施設はたくさんあると思います。

大切な人生の一部を過ごす場所です。

何よりもご本人が自分らしく安心して過ごせる場所が見つかる一助になればと思います。

お読みみただきありがとうございました。